※寄付金の日本円換算は参考記事での表記のまま記載しています(=記事がでたときの為替レート)
BTSとしての寄付
まずはBTSと所属事務所が行った寄付についてご紹介します。
ユニセフ「LOVE MYSELF」の継続支援
BTSとユニセフ(国連児童基金)は2017年にパートナーシップを締結。BTSは「LOVE MYSELF(私自身をまず愛そう)」キャンペーンを通して、ユニセフの「#ENDviolence(暴力をなくそう)」キャンペーンを支援してきました。
2018年1月には「LOVE MYSELF」キャンペーンの募金額が6億600万ウォンを突破。(参考記事)
その中には、BTSと事務所が寄付した5億ウォン(約5000万円)と、BTSの生みの親・パンシヒョクPDが「2017大韓民国コンテンツ大賞」で受賞した賞金1千万ウォン(約100万円)が含まれるそうです。
さらに、2021年3月にパートナーシップ継続を発表した際には、アルバム「LOVE YOURSELF」シリーズと関連グッズの販売利益から100万ドル(約1億円)以上の寄付を発表。LINEのスタンプを購入することで寄付ができる「BTS(防弾少年団)”LOVE MYSELF”スタンプ」は第二弾まで発売されています。
また、2023年9月にはBIGHIT MUSICがBTSと2度目の再契約を記念して10億ウォン(約1億1千万円)をユニセフに寄付しました。(参考記事)
セウォル号沈没事故遺族へ1億ウォン
2017年にBTSは、セウォル号惨事家族協議会に1億ウォン(約1000万円)寄付しました。メンバーがそれぞれ1000万ウォン(約100万円)ずつ、そこに事務所が3000万ウォン(約300万円)を追加したそう。(参考記事)
セウォル号沈没事故とは修学旅行中の学生を乗せた船が沈没し多くの若者が命を落とした海難事故。海運会社のずさんな業務体制やその後の政府の対応などにも多くの批判が寄せられた事故です。
BTSの楽曲「Spring Day(春の日)」は、セウォル号事故の追悼曲ともいわれていますね。
▼봄날 (Spring Day)’ Official MV|HYBE LABELS
MVには事故の追悼シンボルである黄色いリボンや、事故で犠牲になった高校生を彷彿とさせる運動靴などが登場します。
BLM運動へ100万ドル
2020年6月、BTSと所属事務所のBig Hit EntertainmentはBlack Lives Matter (ブラック・ライヴズ・マター)運動へ100万ドル(約1億円)を寄付。(参考記事)さらにTwitterでは人種差別と暴力に反対するとメッセージも発表しました。
BLM運動は、黒人男性のジョージ・フロイドさんが白人警官に首を押さえつけられて死亡した事件をきっかけに世界中に広がった黒人差別への抗議運動です。
BTSによるBLM運動への寄付を受けて、BTSのファン・ARMYたちがたった1日で同額の寄付金を集め寄付をしたことも大きな話題になりました。
コンサート・スタッフ支援に100万ドル
BTSと所属事務所のBig Hit Entertainmentは2020年6月にクルー・ネイションへ100万ドル(約1億700万円)を寄付しました。(参考記事)
クルー・ネイションは、新型コロナウイルスの影響を受ける音楽イベントやツアーのスタッフを支援するための基金。BTSが行った100万ドルという寄付は同基金設立以来最も高額な寄付の1つとのことです。
ここからはメンバーが個人で行った寄付についてメンバーごとにまとめていきます。
RM(ナムジュン)の個人寄付
アートと音楽の発展に大きなサポートを表明しているのがBTSのリーダー・RMです。これまで明らかになっている寄付をまとめました。
ろう学校へ1億ウォン
まずご紹介するのは、RMが自身の誕生日である2019年9月12日にソウル・サムスン・スクール(サムスンろう学校)に行った1億ウォン(約900万円)の寄付。(参考記事)
「聴覚障害を持つ生徒の音楽教育に役立ててほしい」との寄付だったそうです。音楽大好き少年、RMらしい寄付ですね。
国立現代美術館へ1億ウォン
さらに2020年の誕生日、9月12日にはRMは、韓国の国立現代美術館(MMCA)に1億ウォン(約890万円)を寄付しました。(参考記事)
この寄付金は、絶版されて入手困難な書籍などの制作支援に充てられ、全国の公共図書館や小・中・高校の図書館に寄贈されました。図書館への寄贈の際にはRMの直筆の手紙が添えられていたそうです。
RMといえばBTSイチの読書家で美術館巡りを趣味としているメンバー。アート関連の貴重な本を寄贈することで、もっと多くの人にアートにふれてほしいと考えているのかもしれませんね。
国外所在文化財財団へ1億ウォン
2021年9月にも、RMは国外所在文化財財団へ1億ウォンを寄付。この寄付は実施の1年後、2022年の9月に明らかになりました。(参考記事)
国外所在文化財財団は、韓国国外にある文化財の管理を行う財団です。RMのこの寄付は、アメリカ、ロサンゼルスのカウンティ美術館(LACMA)が所蔵する朝鮮王朝時代の婚礼衣装「ファルオッ」の保存処理に用いられたそうです。
国外所在文化財財団へ1億ウォン
さらに2022年9月にもRMは同様の国外所在文化財財団へ1億ウォンを寄付。(参考記事)
「国外にある韓国の文化財の保存と復元に役立ててほしい」との寄付だったそうです。RMの寄付は今後、韓国の絵画を世界に広く紹介するための図録の製作に用いられるそう。
大韓法医学会へ1億ウォン
2023年9月、RMは大韓法医学会に1億ウォン(約1100万円)を寄付。(参考記事)
RMは「法医学者になる過程が非常に難しいと聞いた。法医学の重要性に共感し、使命感を持って法医学者の道を歩いている方々を心から尊敬する。法医学者の養成と支援、発展に少しでも役に立ってほしい」とコメントしました。
今回の寄付は「知っておいても役に立たない神秘的な人間雑学辞典」で共演した法医学者イ・ホ教授との縁がきっかけだったそうでう。
ジンの個人寄付
続いてはBTS最年長メンバーのジンの個人寄付を紹介します。ジンは動物と子どもに対するサポートを継続的に行っているようです。
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動物保護団体へ物資の寄付
2018年のジンの誕生日、12月4日にジンが寄付をしたのは動物福祉センター。動物保護シェルターにいる犬のためにドックフードと食器、ブランケットなどを購入してプレゼントしたそうです。(参考記事)
自身初の自作曲「이 밤(この夜)」ではペットに対する深い愛を語っていたジン。そんなジンらしい動物への愛情のこもったサポートですね。
ユニセフへの寄付は1億ウォン以上
2019年にはジンのユニセフへの寄付金額が総額1億ウォン(約1000万円)を超え、ジンが「UNICEF HONORS CLUB」の会員になったとのニュースが流れました。(参考記事)
「UNICEF HONORS CLUB」はユニセフ韓国委員会に1億ウォン以上を寄付した後援者たちの集まりで、ジンは2018年5月から毎月一定額を寄付していたそう。
当初は寄付の事実が公にならないようにしていたジンですが、「良い影響力は分け合うほど大きくなる」との意見に賛同して加入を公開したそうです。現在も毎月の寄付を続けているのかもしれませんね。
SUGA(ユンギ)の個人寄付
続いてはSUGAの個人寄付です。SUGAは度々BTSのファンの名前であるARMYの名義で寄付を行っています。
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保育施設へ韓牛のプレゼント
2018年の3月9日、自身の誕生日にSUGAが贈ったのは韓牛。保育施設39か所にお肉とサイン入りのBTSアルバムを送ったそうです。(韓国語参考記事)
これは2014年にサイン会でSUGAがファンと「お金をたくさん稼いだらお肉をおごってあげる」と約束したことがきっかけだそう。
ファンに個別にお肉をおごることはもはや困難なため、SUGAはこの寄付をBTSのファン名であるARMY名義で行いファンへの感謝を伝えたそう。2014年の約束を4年後にしっかり果たすSUGAがかっこよすぎますね。
韓国小児がん財団に1億ウォン
2019年の誕生日にSUGAが寄付をしたのは、韓国小児がん財団。小児がんと白血病の子どもたちのために1億ウォンを寄付しました。さらにSUGAがデザインしたBT21のぬいぐるみ・SHOOKYも一緒に寄付。(参考記事)
この寄付もARMYの名前で行われました。
新型コロナウイルス予防と被害回復に1億ウォン
2020年には、新型コロナウイルス感染拡散で苦しむ故郷の大邱市を支援するために「希望ブリッジ全国災害救護協会」に1億ウォン(約900万円)を寄付。(参考記事)
この時期にはARMYたちも同団体に5億ウォン(約4500万円)以上を寄付。中止になったBTSのコンサートの払い戻しチケット代を寄付するARMYが多かったそうで、この行動にはSUGAもV LIVEで感謝を表明しました。
小児がん患者治療に1億ウォン
2021年3月9日の誕生日には、大邱市の病院に1億ウォン(約960万円)を寄付。経済的な事情で治療を受けられないでいる子どもの力になりたいとの思いからの寄付でした。(参考記事)
大規模山火事の被災地に1億ウォン
2022年の誕生日には、韓国東部で起きた大規模な山火事の被災地復旧のために「希望ブリッジ全国災害救護協会」に1億ウォン(約940万円)を寄付。(参考記事)「山火事で厳しい状況に置かれている被災者のために使ってほしい」と寄付をしたそうです。
トルコ・シリア地震被災者支援に1億ウォン
2023年の誕生日には、大地震で被害を受けたトルコとシリアの被災者支援に1億ウォン(約1040万円)を寄付。(参考記事)寄付金を子どもへの救援物資に使ってほしいと希望したそうです。
SUGAの寄付先は様々ですが、一貫して「いま困っている人達」に支援を届けようとしているようですね。
J-HOPE(ホソク)の個人寄付
続いてはBTSのダンスリーダー・J-HOPEの個人寄付です。J-HOPEは2018年から継続的に「緑の傘子ども財団(チャイルド・ファンド・コリア)」に多額の寄付を行っています。
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才能ある子どもと病気の子どもへ1.5億ウォン
J-HOPEの「緑の傘子ども財団」への寄付が初めて確認されたのは2018年12月。学業・芸術・体育の才能のある子どもや病気の子どもへの支援のために1.5億ウォンを寄付しました。(参考記事)
以降、J-HOPEは毎年「緑の傘子ども財団」への支援を行っています。順番にみていきましょう。
母校の財団に奨学金1億ウォン
2019年には「緑の傘子ども財団」の光州本部を通じて母校の財団法人に「低所得家庭で暮らす母校の後輩たちのために使ってほしい」と1億ウォンを寄付。この寄付は「J-HOPE奨学金」と名付けられ、2022年5月時点で40人の生徒に支給されました。(参考記事)
コロナ禍での低所得家庭支援に1億ウォン
J-HOPEは2020年8月にも再び「緑の傘子ども財団」へ1億ウォン(約891万円)を寄付。J-HOPEは「コロナによって経済的困難を強いられている児童のもとに届けてほしい」と寄付の理由を説明しました。(参考記事)
障害を持つ子どもの支援に1.5億ウォン
2021年の2月18日、自身の誕生日には「緑の傘子ども財団」に1.5億ウォン(約1,400万円)を寄付。(参考記事)この寄付は新型コロナウイルス感染拡大の長期化で困窮する家庭、とくに障害をもつ子どもへの支援を目的として行われました。
暴力被害にあう子どもに1億ウォン
2021年5月5日には同団体に1億ウォン(約970万円)寄付。5月5日は日本と同様、韓国でも子どもの日です。この寄付はタンザニアで家庭内暴力に晒されている子どもたちなどを支援する目的で寄付されたそうです。(参考記事)
低所得家庭の支援に1億ウォン
J-HOPEはさらに2021年末にも同団体に1億ウォン(約1000万円)を寄付。この寄付は低所得家庭や子育て施設の児童らの暖房費、病気の子どもの医療費にあてられるそうです。(参考記事)
「子どもたちが暖かい冬を過ごせることを願う」とJ-HOPEらしいあたたかい言葉とともに寄付が行われました。
これまでにJ-HOPEが行った「緑の傘子ども財団」への寄付は総額8億ウォン(約8000万円)にのぼるそう。J-HOPEは同団体の高額寄付者の集まり「GREEN NOBLE CLUB」に名を連ねています。
豪雨被災者支援に1億ウォン
2022年8月には、韓国での集中豪雨被災者支援のため希望ブリッジ全国災害救護協会に1億ウォン(約1030万円)寄付。(参考記事)
この寄付でJ-HOPEは、SUGAに続き希望ブリッジの高額寄付者の集まりに名を連ねることになりました。
ふるさと愛寄付制度で光州に500万ウォン寄付
2023年1月にJ-HOPEは、地元の光州広域市北区にふるさと愛寄付制度を利用して500万ウォン(約50万円)を寄託。(参考記事)ふるさと愛寄付制度は日本のふるさと納税のようなもので、現在住んでいる場所とは別の自治体に寄付金を納めることで税額控除と返礼品が提供される制度です。
トルコ・シリア地震被害子供緊急救援に1億ウォン
J-HOPEは2023年2月、地震による被害を受けたトルコ・シリア地域の被災者のためにユニセフのトルコ・シリア地震被害子供緊急救援に1億ウォン(約1,000万円)を寄付(参考記事)しました。
J-HOPEの寄付金額、頻度が桁違いですね。J-HOPEは自身の誕生日以外にも、子どもの日や年末などのタイミングで寄付をしているようです。
ジミンの個人寄付
続いてジミンの個人寄付についてまとめました。ジミンは若者、とくに地元である釜山の子どもへの支援を積極的に行っています。
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母校の小学校へサイン入りCDと制服代を支援
2018年にジミンは自身の卒業校であるフェドン小学校の生徒にサイン入りCDをプレゼント。さらに春から中学生になる卒業生のために制服代を支援しました。(参考記事)
フェドン小学校は2018年の卒業式を最後に廃校が決まっており、ジミンは2017年にも同様のサポートを行っていたそうです。
釜山の低所得家庭の子どもへ1億ウォン
ジミンが2019年に行ったのは釜山に住む低所得層の子供たちのためのための1億ウォンの寄付。この寄付はジミンの父親によって釜山市教育庁に届けられ、釜山地域の学校に通う低所得層の生徒たちの支援にあてられるそうです。(参考記事)
母校の釜山芸術高校へ机と椅子をプレゼント
2020年にはジミンの出身校である釜山芸術高校の全校生徒1200人分の机と椅子を新調しました。(参考記事)
ジミンはBTSの練習生になるため高校2年でソウルに引っ越しており、釜山芸術高校には2年の途中までしか在籍していませんが、それでも母校の後輩へ今でも深いサポートを表明していよるようです。
全羅南道の学生へ1億ウォン
2020年にジミンは地元の釜山がある全羅南道教育庁の学生たちのために1億ウォン(約890万円)を寄付。この寄付もジミンにかわってジミンの父親によって財団理事長に渡されたそうです。(参考記事)
この寄付金は「防弾少年団JIMIN奨学金」として全羅南道の芸術分野の優秀な人材養成のために活用されています。
小児まひ撲滅基金に1億ウォン
2021年7月にジミンは小児まひ撲滅のためのワクチン基金に1億ウォン(約1000万円)を寄付しました。この寄付もジミンは父親を通じて行ったため、寄付が明らかになったのは2か月後でした。(参考記事)
ジミンは寄付をあまり公にせず父親を通してひっそりと行っていることが多いようです。地元の釜山を離れても釜山に多くのサポートを行っているのもジミンらしいですね。
江原教育奨学会に1億ウォン
2022年9月に明らかになったのは、ジミンの江原教育奨学会への1億ウォン(約1000万円)の寄付。(参考記事)今回もジミンはこの寄付が公にならないようにこっそりと寄付。寄付金は、脆弱階層の優秀人材を支援するために使われる予定だそうです。
トルコ・シリア地震被害子供緊急救援に1億ウォン
ジミンは2023年2月、地震による被害を受けたトルコ・シリア地域の被災者のためにユニセフのトルコ・シリア地震被害子供緊急救援に1億ウォン(約1,000万円)を寄付(参考記事)しました。
忠清北道教育庁に計1億ウォン
ジミンは自身の1stソロアルバム「FACE」発売日の3月24日に忠清北道教育庁に1億ウォンの寄付をしました。(参考記事)寄付は非公開で行われ、寄付金は中学生のための図書購入や作家を招いた読書関連プログラムの運営事業に使われるそうです。
V(テヒョン/テテ)の個人寄付
続いてはテテ、テヒョンの個人寄付です。
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グループとしては多額の寄付を行っているテテですが、テテ個人での寄付情報は出てきませんでした。ただテテはファンによる寄付活動が盛んで、中国にはファンの寄付によりテテの名前で建てられた学校や橋まで存在するそうです。それだけファンの心を動かしているテテがさすがですね。
ジョングクの個人寄付
最後にグループの最年少でメインボーカルのジョングクの個人寄付についてです。ジョングクは2023年まで個人寄付の情報はありませんでしたが、突如1億円の寄付が明らかに。凄いよジョングク、、
ソウル大子ども病院に10億ウォン
2023年4月にジョングクはソウル大子ども病院に10億ウォン(約1億円)を寄付。(参考記事)
寄付にあたってジョングクは「痛みを持つ子どもたちのため少しでも役に立てれば。子どもたちが元気に笑えるよう願っている」とコメント。寄付金は低所得層の患児の治療費などに充てられる予定とのことです。
まとめ
BTSがグループ、個人で行った寄付について一覧でまとめました。
公表されている情報だけを見ると個人ではJ-HOPEの寄付金額、頻度が桁違いに多いですね。ただ公表せずに寄付を行う場合もあるので、ほかのメンバーもこちらでまとめた以上の寄付を行っているかもしれませんね。
あらゆる人たちにサポートを表明し支援を続けているBTSメンバーの素晴らしさを改めて感じました!
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